長良川おんぱく2019初日プログラム「あの鵜」開催しました!

ぎふのふ、長良川おんぱく3年目、第6弾!!
「鵜の陶製オブジェを、作家さん本人と作る」

プログラムの開催レポートです。

ぎふでこそ、作ってみたかったのは、こんなものじゃないですか?


川原町の土産店でも人気の雑貨店で、
ペーパーウェイト(紙に載せる重り)として並んでいる、
「あの鵜」を一目見た時、
長良川といえば! 鵜飼といえば! 
作ってみたかったのは、こんなものじゃないですか!?

・・・と、ぎふのふが、盲信に近い確信をもった瞬間、決まりました。

次は、この企画だ、と。


ぎふのふのアーティストコラボ企画のゲスト作家に、
その作者ご本人である、陶芸家・大野裕之さんを迎えるべく、
まずは、その作り方を聞いてみたくて、直撃。
あ、そうやって作ってるんですか、これ!という驚きもつかの間、直後に、
これを、再現する企画を(いわゆる「模写」のようなことを)させてもらっていいのかどうか、、、、
・・・というか、させていただきたい、、、!!と、直談判。

その結果!

粘土のごとく紆余曲折(鵜よ曲折...)というよりは、
竹を割ったような清々しさで、
作者みずから伝授してくださることと相成ったのでした!

これが、

通称「あの鵜」のプログラム。


(…普段あんまり褒められていいのかわからないパパラッチのような「おっかけ力(りょく)」は、
たまにこういうところで発揮され、役に立っています)

もう10月は1日。

長良川おんぱく2019初日。

おんぱくプログラムのエントリーNo.が、消費税増税をも告げるかのよう。。。
朝10時スタート時点で、
晴れ渡る空の下、ちょっと暑いくらいの日光も差して。
会場は、岐阜市長良の新拠点・旧木材倉庫「&n(アンドン)」

「&n(アンドン)」とは。

岐阜市・長良川の北岸、鵜飼屋地区、
2019(令和元年)の鵜飼開きとともにOPENした、商業施設です。

そんなロケーションで、金華山を眺めながらの、
手びねり陶芸体験・2時間コース。

ワークショップのようす編

アイスブレイクは自己紹介から。

自己紹介タイムは、それぞれのおなまえと、

「岐阜や長良川の好きなところは?」
「あの鵜づくりの、何を楽しみに参加しましたか?」

などなどの聞き込みタイム。

すると出る出る。
それぞれの胸にある、岐阜のビューティフルかつワンダフルポイント。
あるある、うんうん。あぁ、やっぱ岐阜っていいとこだよな、と共感し、そして再認識

自分の好きなものを、同じく「好き」といえると、それだけで、気持ちが近くなりますよね。

\岐阜のどんなところが好き?/
…と、写真を撮りに来てくれたカメラマンさんにも、聞いちゃいます。

陶の鵜づくりへの期待がふくらむ。

今日作るのは「あの鵜」。

かつて誰も経験したことのない造形体験に、
みなさん、興味津々!

さぁ!ここで!ウォーミングアップ!

粘土100グラム 当てクイズ!! です!!
これが、毎度、ひとしきり、大盛り上がり!

先生の粘土のグラムチェックは、だれもが食い入るように見に行きます。↓↓
参加ゲストも、いざ挑戦! そのお姿は、真剣そのもの....!!
なんだか おとな たち が はくねつ している... (ベイビー目線。)
102グラムで、ニアピン賞をゲットしたのは、ベイビー&ママ!
長良の交差点にある「&n(アンドン)」は、たくさんの人が行き交います。
入れ替わり立ち変わり、ギャラリーが、後ろのスペースを通ります。

(お隣でもミーティングでした!)
そのとなりで、ゆったりワークショップ。

さすが陶芸教室をされている作家さん。
ひとつひとつ丁寧に、かみ砕いて教えてくれます。

大野さんの手指から繰り出される動きで、
鵜の首、くちばし、ぼんちり(尻尾!)がみるみるできていく様は、
もう本当に、ミラクル&マジカル! 

「ほおぅ〜」 と、参加者からも、観覧者からも
いくつも何度も、ため息が漏れる。

・・・ってコレが噂の、
ツクルマホウ  ニ ミルマホウ!?
少人数でも和気あいあい。ゲスト作家の大野さんは、ポイントを絞って教えてくれます。
理想形に向けて、黙々としがちな作業でも、
陶芸家・大野さんの快活トークに、終始笑顔の絶えないワークショップになりましたよ。
ママも真剣です。(わたしもしんけんなの。ひしっ。という感じでママに抱きつくベイビー)
えがおだらけのイベントになったのは、ちいさな、なごませ役がいたからかな?
さっ、出揃いましたよ! 

いかがですか、このフォルム。
参加者それぞれ、思い思いの方向を向いて。
誰一人、だれ一羽。同じじゃなくてもいいんです。
ぎふのふのワークショップは、素直な自分を出していい場所です。

かれこれ、それぞれ、「あの鵜」を作り終えたのが、11時半。
そこからティータイム。ちょっとしたパーティです。
(サーブしていたら、写真をとりそびれました)

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ぎふの大人のおやつタイム、ちょっと見せます。

(写真がないので、テキスト描写から想像力でカバーしてください) →→ その後、大野さんより、お写真頂きました!
水玉模様の美濃和紙の懐紙の上に、
小さな小さなあゆの姿あられ
鵜籠の形をしたもっとやさしい鵜飼せんべいと、
長い鮎のグリッシーニを船頭さんの楷に見立てて、
鮎の白熟クリームには、鮎果鈴(鮎の塩系かりんとう)をくべて。

大野さんの小さな棘器を「かがり」(かがり火を灯す鉄カゴ)に見立て、
脇に添えているのは、「ムクゲの葉」。
鵜匠さんの乗る舟では、かがり棒の根元に差し込まれているあの草です。
その日の朝に、大野さんが摘んできてくれました。聞くとムクゲは、その辺に生えているのだそう。
この時期、濃いピンク〜白のグラデーションが綺麗な大きめの花を咲かせます。
・・・見えてきました??
そう。さながら、ここは鵜飼の漁場。
そして、そこに、「あの鵜」がいます。

ドリンクは、岐阜の器でいただきました。
ぎふ揖斐の和紅茶と、
長良ワイン醸造のブドウジュース(赤&白)も。
奮発して出しちゃいます。だってもう、そういう気分なので。

そこで、じっくりお茶をのんだら、それぞれのお時間になりましたよ!
ここまでで、午前の部は、お開きです。

ひと片付けして、大野さんは、川辺でランチへおでかけ。
(いってらっしゃーい (鵜))

ぎふのふは、まったり音楽聴きながら次の時間を待っていたら、
大野さん、帰ってくるなり、なにやら興奮冷めやらぬ様子。
「川に! 大きな魚がいて!!ダダダって降りてったら、サーーーーって(居なくなった)!!!」
と、ぴょんと飛び跳ねて、動き付きで解説してくれました!!

あ、やっぱ、川、楽しいですよね!!!って盛り上がるテンション。
ここは、「&n(アンドン)」。長良川「と」楽しむ拠点です。

と、気持ちに、元気をチャージしたところで、

午後の部、はじまります!
そして飛び入り参加も。 ついに、満員御礼です!

午後も、グラム当てからのスタートですよ!

と、いきなり、わっ、99!?
 。。。いや、もしかしたら乾燥のせいで。。。?
と、フォローして水をかけてくれる、大野さん。(←やさしさ。)
かと、思いきや、次の方!!!!
まさかまさかの!?ピタリ賞出ました!!!
すごい!!!
当たった方は、「あの器」(棘器)でお茶がのめる権利をゲットしましたよ!
↑あの器。(作・大野裕之「棘器」 )

実際につくる。編

最初に作るのは、胴体。
「さぁ、ころんとした、細長い卵のような形をつくってみましょう♪」
と、言われるも、土を触り慣れない身には、そんなシンプルなことすら、なかなかどうして四苦八苦。

「細長い卵、アーモンドチョコみたいな形かな」「あ、あの◯◯(メーカー名)のね!」
え、そちらはどうですか? 「うーーんムズカシイ」
「でも楽しい♪」
「あははははーー(意訳:たのしーー!)」
こんなかな?どんなかな? (コネコネ)

岐阜に来て、岐阜でこそしてみたい、岐阜ならではの体験。

・・・そんな岐阜好き垂涎の体験があるのなら、
「ぎふのふ」自身こそ体験したいのです!!

過去のおんぱく企画も、やってみたかったアーティストコラボ!! と銘打っているのに
ぎふのふは、自分だけやれなかったホロ苦い思い出が、ほろほろと、いくつも。。。

もちろん。
ゲストでなくホストとしての務めがあります故、
仕方のないこととはいえ、
これではまるで。。。

紺屋の白袴、髪結い髪結わず、ぎふのふ岐阜できず。


このままでは、自分が続かない!! サステナブルにアートしたい!!!
ということで、意を決し、作家の大野さんへ相談をもちかけました。

おそるおそるながらも勇気を出して、、、、。

「当日もしも空きがあったら、私(ぎふのふ)も参加させてもらいたいのですが。。。」

なんとまぁ、あとから考えても、ぶしつけな。。。

・・・しかし。

<ピコン!(メールの音)> 

「ぎふのふさんも飛び入り参加も、ぜんぶOKです!!」

とのお返事!!!
なんと・・・!!! まぁ!!
と・ い・う・こ・と・で!!!!

いつの間にやら、砕土だらけの脚。
・・・・そう、何を隠そう、この日は、主催者ぎふのふも、参加させていただきましたよ!!!!
(ビバ!少人数制・平日プログラム!)
はじめて、参加しました!!! 
はじめて、作りました!!!! 

こんなに楽しいのですね!!!!
ただただ作ることに没頭できるというのは・・・!!!

できましたよ!

「ザ・くぐり鵜」!!!

角度を変えても、触れそうで触れず、しかし寄り添う、ひとかたらいの鵜。
まるで「白鳥の湖」のような。。。。

タイトルは、「鵜の川」。

・・・と言ってみたけど、ちょっとなんだかしっくり来ないので、

「ザ・くぐり鵜」!!!

です。

サブタイトル 、<愛の戯れ>。 かたらいですから!

・・・ふぅーー。

と、一息ついて、顔を上げれば、
こんな絶景が。
岐阜ってほんとにいいところだなと。

さあさぁ、

最後に今日という日を、振り返ってみましょうか。

よっこらせ。
今日の来訪者たち!
おんぱく写真部部長! お、お知り合いでしたか!

「オレもやりたかったんやてー、このプログラム!!」

「ですよね!!!」(by ぎふのふ)
困った時の、Sミさん! 

「今日、何やってんのー、あ、あれか。」

そそ、あの鵜のあれです。
いままだ困ってないけど、ぜひ、寄ってってください!
& more!!! 
(・・・いらっしゃいましたが、許可取ってない皆様については割愛です。)
今日できた鵜たちを並べてみると、
あたかも、鵜匠さんに導かれて漁へ向かう様子にも見えてきます。
後ろ向いてる鵜もいるのが、微笑ましい。
そう、こんな日の夜に見る、鵜飼が、格別なのです。
10月1日の、長良川プロムナードから見る、鵜飼の様子。

作ったばかりの鵜のかたちを、この指が覚えているうちに。
目を凝らして、リアルに鮎を狩にいく鵜たちの動きを、食い入るように見入る。

涼しくも、まだ蒸すような暑さも、残る夜です。
今日の陶の鵜たちの出来上がりは、二週間後。
鵜飼じまいに合わせて、焼き上げてくださる予定です。

完成品は、鵜飼じまいの10月15日には「&n(アンドン)」でお渡しできる予定です。

この企画実施にあたっては、直前の展覧会の準備も控えた大野さんに、
とてもとても、無理を言いましたが、
そんなぎふのふのこだわりにも理解を寄せ、
すべてを実現すべく動いてくださったその想いには、
本当に感謝の念でいっぱいです。


⌘ ALL THANKS TO 
ゲストアーティスト:

陶芸家  大野裕之 氏  

陶房蟲蔵



(A)

ぎふのふ//サステナブルアートジャパンbyぎふのふ

つづけたい人へ、ずっとつづく環境を。 ぎふにきて、ぎふでこそ体験・体感したい、クラフト系ワークショップやアート系フィールドワークを、ぎふの職人やアーティストとともに。